強さと優しさ、この二つはなかなか両立しません。
強いだけの人間は優しさを持たないことが多いし、優しいだけだと、強さを持てない場合が多いのです。
ではどうすればこの二つは両立するのでしょうか。
本当の優しさは強くなければ発揮できない
優しい人はよく自己犠牲をして、自分のことを後回しにして他人を優先しがちになります。
でも自分を犠牲にしてしまうのは、無意識のうちに何か見返りを求めているからです。
相手からの好意であったり、あるいは嫌われたくないという思いであったり。
どちらにせよ、そこには弱さがあるのです。
弱さがあれば本当の優しさを発揮することはできないのです。
本当の強さは優しくなければ発揮できない
一方で、ただ強いだけという人も中にはいます。
こういう人は逆で、自分を優先できるという強さがあるのですが、その優しさが他人に向くことがあまりないのです。
他人のことをあまり気にせずに、自分の考えを優先できるという強さがあるのですが、一歩間違うと、この強さはただの暴力になってしまいやすいのです。
ただの暴力は本当の強さとは言えません。
強さと優しさは両立しないのが普通
基本的にこの二つは両立しないのが普通です。
もしこの二つを高いレベルで両立させている人がいるとすれば、その人は英雄でしょう。
英雄は滅多にいないから英雄なのです。
では凡人である私たちは、どうすればそうした英雄的存在に少しでも近づけていけるのでしょうか?
まず必要になってくるのは自分を知ること
まず必要になってくるのは、自分はどういう人間なのか、ということを知ることです。
自分がどういう人間かを知らなければ、その自分の状況を変えていくことはできないのですから。
実はこれだけでも意外に難しくて、おそらく多くの人は自分を知らないまま生きているのかもしれません。
自分の嫌な部分と向き合うのは誰だってしたくないですからね。
だから、そこまで向き合わずに一生を終えていく人の方が数は多いのかもしれません。
この最初の関門を突破できなければ、人は常識に従って生きるしかなくなってくるのです。
常識に従って生きていれば、人は自分を知らなくても生きていけますからね。
そして自分を知らなければ、そうしたものを変えていくことはできません。
まずは自分を知ること。そして、現状の自分を認めていくことからでしか始まってはいかないのです。
自分が弱いと認めることができれば、あるいは、自分は優しくないと認めることができれば、それを変えていこうと思うことができるはずです。
自分の中に強さと優しさを両立させる
弱いだけの優しさは、本当の優しさとは言えないのです。
もちろん、強いだけでも優しさを持つことはできません。
むしろ強いからこそ、優しさの価値に全く気づかない人もいるくらいです。
そう考えると、弱い人の方が優しさの価値には気づきやすいのです。
しかし、弱いだけの優しさでは本当の優しさとは言えません。
一方で強いだけで優しさを持たないと、暴走して、自分が悪を行なっていることにすら気づいていない感じになりやすいのです(赤ん坊に拳銃を持たせるようなもの)
強さと優しさ。
一見、矛盾するこの二つを自分の中に統合するためにはまず、自分で自分のことを十分に知っていなければいけないのです。
そしてこれは、決して生易しいことではなくて、自分の嫌な面とも向き合わなければいけないのです。
多くの人はこれができないから常識というものに従って、自分というものをそこまで知らなくても生きれる道を選択しているのだと思います。
しかしこれからの時代は、自分を知らないとますます生きづらい人生を歩んでしまう時代になっていきそうな予感がします。
だからこそ、自分を知って、自分の中に強さと優しさを両立させることが必要になってくるのです。