毒親に育てられた子供ほど罪悪感を持ちやすくなってしまいます。
なぜなら、毒親にとって罪悪感というのは「子供を支配するための優れた道具」だからです。
そういう親に日常的に罪悪感を与え続けられたら、子供は自分からは何もできない存在になってしまいます。
毒親はそれで満足かもしれませんが、子供からしてみたら悲劇です。
そうした毒親からの悪影響をゼロにはできないにしても、軽減するためにはやはり、毒親という存在の性質をある程度知っていくことが必要になってくると思います。
敵を知る必要があるのです。
子供に罪悪感を与えたがる親、それが毒親
普通の親はおそらく、子供の嫌がることを積極的にしようとは思わないはずです。
しかし、毒親というのはこれがありません。
子供を自分の思い通りに動かすために、子供が嫌がることを積極的にしてくるのです。
「どうすれば子供を自分の思い通りに動かすことができるのか」という感じで、要は「支配」することしか考えていないわけです。
そのための有効な手段、道具として「罪悪感」というのを積極的に与えてきます。
まともな親からしてみれば信じられない話かもしれませんが、こういう親というのは実際には本当に存在するのです。
たとえば、子供が何か間違ったことをしてしまった場合、普通の親であれば、やんわりと間違いを正す、みたいな教育をするのだと思います。
しかし毒親の場合、ここぞとばかりに猛烈な勢いで怒ってきて、子供に罪悪感を生じさせてくるのです。
なぜそんなことをしてくるかと言うと、ストレス解消というのもあると思いますが、一番大きな理由は、そうした方が子供を「支配」できるから。
子供に恐怖を与えて「支配」して自分の思い通りに動かすために、こうしたことを日常的にしてくるのです。
そして子供が自分から積極的には何もできない存在になっていってしまったとしても、全く気にしない。
子供が自分の命令に従うかどうかしか興味がないのです。
私はそういう母親に育てられました。
毒親は支配欲が強い
普通、「母親」と「支配欲」というのはなかなか結びつかないと思います。
だから母が何か言ってきたとしても、それは自分(子供)のために言ってくれているんだ、と思っていました。
あるいは、母が怒ってきたら、それは自分が何か悪いことをしたから怒られているんだ、と思っていたのです。
でも違ったのです。
私の母、毒親は子供のためにいろいろと何かを言ってきていたのではなく、子供を支配するために言ってきていたのです。
そこには、「子供が何を思っているのか、何を感じているのか」といった相手を思いやる気持ち、
そうした母性的な思いはカケラも持ち合わせていなかったのです。
自分の母親がそういう存在だとは子供の頃には気づきませんでした。
だから母に何かを言われるたびに嫌な気持ちになっても、それを全て自分のせいだと思っていたのです。
母が言ってくるように、「自分が思うこと、感じること」には価値は無く、だから母が言うことが正しい。
そうした思考パターンが出来上がってしまっていて、母の命令に忠実に従うロボットになってしまっていたのです。
毒親はそれで満足だったでしょう。
自分の命令に一切、逆らわない思い通りに動く奴隷を手に入れていたのですから。
毒親の正体
私は自分で言うのもなんですが、割と素直な方だったのだと思います。
しかしだからこそ、その性質が悪い方に出てしまった。
毒親の言うことを100パーセント信じてしまったのです。
毒親が言ってくることを全て真に受けすぎてしまい、罪悪感まみれの価値観で自分では何も判断することができずに、毒親の言うとおりに生きるしかありませんでした。
子供に罪悪感を与えれば言うことを聞かせられる、ということを熟知していた毒親の術中にまんまとハマっていたのです。
私は頭があまりよくなかったので、こうした悪い大人(毒親)の策を見破れなかったのです。
でも今は違います。
自分の親がどういう存在なのかということが、だいたいわかりました。
毒親というのは、子供が「どう思っているのか、何を思っているのか」ということに全く興味がなく、「自分が子供をどうしたいか」にしか関心がない存在。
そのために、子供に積極的に罪悪感を与えてくるのです。
しかも毒親の脳内ではそれを「正しい教育をしている」と自分の都合のいいように変換できるのです。
ありえません。
子供に恐怖を与え、罪悪感を与え、自分の都合のいいように子供を操り、それを正しい教育を与えていると脳内で思い、恩を着せているつもりでいるというとんでもない存在。
それが毒親の正体なのです。